まごころとともに届けるやさしい絵本の世界
「目の不自由な子どもたちに絵本の世界を感じてほしい」-そんな思いから生まれた手で触れる絵本。紙や布、テープなど、さまざまな素材を工夫して立体的に表現し、点訳した点字を添えてあります。この「点訳絵本サークル」では、創設以来毎年、全国の盲学校や図書館などに点訳絵本を寄贈、その数は250冊を超えるといいます。講師の馬場さんは、もともと本好きで読書の楽しみを、視覚障害をもつ人とも分かち合いたいと大学時代から点訳を学び、高校の教員となってからは赴任先の学校で「点訳部」をつくるなど、熱心に活動。その後、点訳指導員の資格を取得し、点訳とともにこの「点訳絵本サークル」を立ち上げ、指導を続けてきたといいます。「絵本づくりは、質感を表現する素材探しなど、1冊仕上げるのに苦労しますが、その分やりがいもあります」「絵本づくりのアイデアを考えることが楽しい」と、メンバーは話します。おなじみの絵本はもちろん、ストーリーもすべてオリジナルで創作する人、手で触る観光マップ作製の依頼があるなど、その世界はますます広がっています。
23年に及ぶ活動を続けるメンバーの皆さん
クジラが海から飛び出すイメージを表現
オリジナルの絵本を立体的に表現
あみだクジを表現する素材を工夫
馬場先生から点訳のアドバイス
点訳の基本も勉強
寄贈先からお礼の便りもたくさん
触って楽しい仕掛け絵本
子どもたちに大人気のキャラクターも
いちごのツブツブ感も表現
三重県津市点訳絵本サークル