ウミガメが産卵できる 豊かな海の再生をめざして
四日市市吉崎海岸では、2003年ごろまで毎年のようにアカウミガメの上陸・産卵が確認されていましたが、その後不法投棄や波に運ばれるゴミの散乱などにより、一時姿を消してしまいました。同保存会は、「コンビナートの街にアカウミガメを呼び戻そう」と2009年1月より活動をスタート。以来、毎月第1日曜日に清掃活動を続け、2010年には7年ぶりに産卵が確認されました。また、三重・愛知・岐阜の3県と名古屋市が連携して年間1万トンにも達する伊勢湾の漂着ゴミや環境について考える伊勢湾再生プロジェクト、「22世紀奈佐の浜プロジェクト」では三重県の事務局を担当。さまざまな環境保護団体とも連携するなど、多彩な活動を展開。各地のウミガメ保存会ともネットワークをつくっています。「私たちの活動はウミガメが産卵できるゴミのない浜をつくることだけではないんです。海から離れた山から川を経て海につながる環境保全を考えて、豊かな海をつくること。そんな意識を広げ、公害の街四日市のイメージからウミガメの故郷四日市へ」と、同保存会井上副会長は語ります。毎月1回の活動日には、メンバーのほか、多いときは100人以上もの人が集まり、環境への意識を広げています。
月1回の活動日には、多くの人が参加
海岸のゴミを清掃
誰でも気軽に参加できる清掃活動
流木や漂着ゴミなどが散乱する海岸
清掃の後は環境の勉強会を開催
同保存会が三重県の事務局を担当する「奈佐の浜プロジェクト」
参加者を通して身近な環境意識を向上
小さな命を育む豊かな海をめざして
遠く離れた山や川とも密接につながる海の環境
三重県四日市市NPO法人 四日市ウミガメ保存会